スコール
リコとがおとなしく荷台に座った。
そしてまた勢いよく身を乗り出して

あたしの耳元で言った。
「晴?」
「え?」
!!
キキッーー!!!
!?

リコから急に 晴 というワードが飛び出して
あたし焦ってブレーキをかけた

彼女は爆笑した。

「そぉ〜なんだぁ〜 やっぱりねリコの目に狂いはないと思ったよ。」
「なにがよ」
あたしは冷静を保とうとした。

「藍が晴を見てる時の目って、なんか恋してる目だし、すっごい切なそうなんだもん。」
「はぁ!?ぜんっぜん違うから」

ふーーーん。とあたしをわざと見下した眼をして
リコが続けた
「リコさ、晴が傘男って思ったんだよね。なんとなく。藍が公園で会ったって言ってた日に晴も偶然現場から帰ってきたし、特徴が似てた。拓真がやたら腑抜けた顔の珍しい晴さんが…とからなんとか言ってたから まあ、その話は最近聞いたんだけどね〜」
ってヘラッといたずらっ子のように笑った。
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