スコール
すぐに拓真がやって来る。

「いいのあんじゃん 俺にもくれ」
「そこにあるやつ食べていいよ」
「なあ、明後日のみんなで夏祭りいかね?って晴さんが!」
「いや、言ったのは海都だから!俺は仕方な〜くついてってやんの!」
「ちがうっしょ!早くあいつら誘えってうるさかったじゃないすか!ね?海都さん!」
「まあまあ、シャバの空気を吸いてんだよな 晴?」

それでうるさかったのね。
拓真はその場に座ってドーナツを食べ始めた
それを見た2人もこっちにきて手を伸ばす。

「シャバとか言うな。俺だって帰ってきたばっかで地元に浸りてえんだよ!」
「まあ、そらそうか懐かしい顔にいっぱい会えんじゃねーの?楽しみだな。」
「じゃあ、決まりみんなで明後日な。」

ざっとドーナツを見渡した晴は
あたしの持ってるドーナツを凝視して指を指してきた。

「俺もそのなんもついてないそれがいい」
「え、これ?」
「そー!俺なんかついてるやつダメなの」
「あ、いいよ!はい」

「お前何やってんだよ 藍のドーナツ奪ってんじゃねーよ」
海都くんが晴のドーナツをとりあげる

少しずつ少しずつだけど自然になっていくことが
嬉しかった、
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