どれほど好きかと言われても
「川島、なんで…」
先輩は呆然と俺を見上げている。
元から大きな目が更に大きくなっている。
「…別に、あんたのことが心配だから後付けただけ」
すると男子生徒は「なんなんだよ、お前!」と叫ぶから、俺は溜め息を吐いた。
「この人の彼氏ですけど」
「何か問題でも?」と睨みつければ、男子生徒はぐうの音も出ないのか悔しそうに俺の手を振り解いて逃げ出した。
そんな簡単に逃げ出してしまうくらい覚悟ないくせに、この人に関わってんじゃねえよ。
心の中でそう呟いていると、先輩がやって来て「川島大丈夫?怪我はない?」なんて酷く心配そうに言う。
「それ、こっちのセリフなんですけど」
怒ったように冷たく言えば、先輩は「ああ、そうか」なんて言う。
全くもう、この人のこういうところが付け込まれるところなんだよ。
なんて言ったところであんたは理解しないだろうけど。
「怪我は?」
「あたしは大丈夫」
「ほんとに?」
「うん」
それから笑って「助けてくれて、ありがとう」だって。
ほんと、ころころ表情が変わる人だ。
先輩は呆然と俺を見上げている。
元から大きな目が更に大きくなっている。
「…別に、あんたのことが心配だから後付けただけ」
すると男子生徒は「なんなんだよ、お前!」と叫ぶから、俺は溜め息を吐いた。
「この人の彼氏ですけど」
「何か問題でも?」と睨みつければ、男子生徒はぐうの音も出ないのか悔しそうに俺の手を振り解いて逃げ出した。
そんな簡単に逃げ出してしまうくらい覚悟ないくせに、この人に関わってんじゃねえよ。
心の中でそう呟いていると、先輩がやって来て「川島大丈夫?怪我はない?」なんて酷く心配そうに言う。
「それ、こっちのセリフなんですけど」
怒ったように冷たく言えば、先輩は「ああ、そうか」なんて言う。
全くもう、この人のこういうところが付け込まれるところなんだよ。
なんて言ったところであんたは理解しないだろうけど。
「怪我は?」
「あたしは大丈夫」
「ほんとに?」
「うん」
それから笑って「助けてくれて、ありがとう」だって。
ほんと、ころころ表情が変わる人だ。