しあわせのプレゼント
「なに……っ?!」
ぐいぐいと私を引っ張りながら、早歩きで歩く凌也くん。
「どう、したの……」
凌也くん、怒ってる……?
なんだか怖い。いつもの凌也くんじゃないみたい。
なのに、ふり解けない。
「(好きなった弱み、ていうやつなのかな)」
───気が付けば、どこかの準備室にいた。
「……凌也くん」
「……」
「どうしたの?」
「ウルサイ」
ぶっきらぼうに言い放つ凌也くんに、こちらもイラッとしてしまった。
「……いきなり、なんなの?うるさいじゃないでしょ」