不合理なオフィスラブ 〜嫌いな同期との攻防戦〜

「じゃあ、僕はこれでお暇するよ。
これ以上ここにいたら、天宮くんに殴られそうなんでね……」



そう言って肩を竦めた佐藤さんを乗せたエレベーターがゆっくりと閉まっていく。



閉まる直前、目線があった私に佐藤さんが微笑んで左手を軽く上げ「またね」と口パクで伝えてきた。



もしかして、佐藤さん。
私の思い違いじゃなかったら――。


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