不合理なオフィスラブ 〜嫌いな同期との攻防戦〜

「はぁっ……なぁ、月子」


優しさを含んだ甘い響きが私の鼓膜を震わせる。


その声色に、一瞬ビクッと身体を震わせた私を見逃さなかった天宮が腕の力を緩め、足が震えて立つのが限界な私を軽々と持ち上げて、踊り場の手すりの上に座らされた。


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