もう一人の住人~私が体験した怖い話~
ドアの開く音がした。
私はなぜか反射で飛び起きてしまった。
そして、バサッと布団が思いのほか大きな音を立てる。
なんとなく気恥しい気持ちになってベットからはいでる。
同室の子が戻ってきたようだった。
あ、あの...。
声をかけたいのに、声が緊張してうまくでない。
ちょっと、モジモジしてしまっていたら、向こうから声をかけてくれた。
「あ、こんにちは。」
「こ、こんにちは。」
私は自分の声が変じゃないか気が気でなかった。
しかし、向こうはそんなこと全く考えていないようで
「うちがこっち先とったけど、よかった?」
と、聞いてきた。
「は、はい!大丈夫です。」
私が緊張気味に答えると、
「同じ1年なんだから敬語じゃなくてよくない?」
そう会話を締めくくって向こうのベットへいってしまった。
まだ、初日だから。
そう思ってもすごくドキドキした。