俺の彼女が腐女子だなんて知らなかったんです!?




大声で叫んだ彩香は、俺から聖なる『週刊びーえる』を奪い取ったあと、床に座り込んだ。


パラパラと開いて眺め始める。



...おい、俺の前でソレを読むな。




「...あーあ、季壱にはコレのこと隠しとくつもりだったのに」


「何で?」


「季壱がリアルでBLにハマると怖いから」


「ごめんそれは絶対に無い。俺ノーマル」


「...っていうのは冗談で!!
こんなの読んでるって知られたら絶対嫌われると思ったからですー、悪いですかー!!」





半ばヤケクソ気味の彩香。





...確か、付き合った日もこんな感じだったな。





─────
───


.




『あたし、季壱のことが好き』


『え?』


『だ、だから、好きなんですー!!
付き合ってほしいんですー!!
悪いですかぁー!?』


『いや、良いよ...?』





──
────






そっちから告ってきたくせに、何だよそのセリフって思ったんだよな。



全然変わんねー、こいつ。



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