ライオンの甘いKISS♥【完】
待ち合わせ時間きっかり10時。
駅に行くと、ライオンがすでに
待っていた。


人ごみの中、
傘を持つ人々が溢れた駅前の、
どんよりした雨雲の下で。


スラッと細身の長身で
サラサラの金髪のライオンは
透明のビニル傘をさして
立っているだけなのに
ひとめ見ただけで
見つけることができた。


通り過ぎる人でさえ、
立ち止まるほどに
かっこよかった。

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