Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
「...で、どこで食うんだ」
「ん〜。そこらへんの草むらでよくない?」
「ダメだって!!飲食エリアにして!!」
「...アンタって真面目すぎじゃね?」
「真面目とかじゃなくて、周囲に迷惑かける不良行為は絶対にダメ!!」
「...喧嘩してカツアゲしてるくせに」
「うっ...」
さすがは天才ハッカー様...。
カツアゲのことまで知られてたとは...。
それ言われると言葉も出ません...が!!
こんな綺麗な自然は汚したくないから、飲食エリアに強制連行。
あいていたテーブルに座り、そこで食べた。
美味しそうにサンドイッチをほおばる真浩と、無言でビールを飲む歩。
どこからどう見ても正反対...。
「何だよ。何見てんだよ」
歩に睨まれた。
てか今思ったけど、帰りのバイクどうするんだろ?
まさか歩は運転しないよね...?
ビール飲んじゃったしさ。
...いや、でも、歩ならやりかねない。
『酔ってないし』とか言いながら、普通に真浩と二人乗りして帰りそう。
「...別に。帰り、どうするのかなって」
「普通に俺が運転して帰るけど。
コイツ、免許持ってねーし」
「え、飲酒運転...」
「...お前、常識っつーもんを知らないのか?
500mlのビール1缶に含まれるアルコールを摂取した場合、平均男子なら3時間あれば完全に抜けるんだよ」
そうなの?
それは知らなかった。
今から3時間だから...4時にはちゃんと間に合うんだね。
そこまで計算して飲んでた歩、恐るべし。