Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
「真浩!!」
歩が大声で呼ぶと、真浩はこっちを振り返った。
困ったように首を傾げている。
歩はそんな真浩のもとにつかつかと歩み寄り、その腕を掴んだ。
「勝手にフラフラすんな」
「ごめん、歩〜。この人たちに絡まれて...」
「こんな雑魚ども蹴散らしてこいよ」
「でも圭太さんにダメって言われたもん」
「...あ、そうか」
「おい、てめぇ何なんだよ!!」
ザコ扱いされて、周りの男たちは半ギレ。
そんな彼らを歩は呆れたように眺めた。
「お前らこそ何?
明らかに雑魚っぽいからそう言ったんだけど、何か不満?」
「あぁ!!?やる気か、てめぇ!!」
「誰がやるかよ、くだらねぇ」
「...ははっ、そうだよなぁ?
そーんな可愛い顔のオトコを連れてんだ、お前らの方こそ雑魚に決まってらぁ!!」
大声で、男が言い放つ。
歩の動きがピタリと止まった。
かと思えば、くしゃりと髪をかきあげ、大きな大きなため息をつく。
き、キレた...?