Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
「...あははっ」
背後から、可愛らしい声が聞こえた。
...これは真浩の声だ。
だけど...なんか、おかしいよ?
だって、真浩の目...据わってる。
「ま、ま、真浩くん...?」
「...俺は可愛くねぇっつってんだろーが」
「ひっ...!?」
「なのに、揃いも揃って可愛い可愛い可愛いとか。マジでうるせぇんだよ。
どの口が言いやがった?この口か?あぁ?」
腰を抜かしている男たちを一人ずつ掴みあげ、脅していく真浩。
いや、真浩には見えない...。
だ、だ、...誰?
今ここにいるあの緑の男は、誰!?
「...だから言ったろ。真浩に『可愛い』は禁句だって」
ふわぁ、と欠伸をしながら、さも当たり前のように言う歩。
そういえばそんなことを言われたような気がしなくもない...。
「そのワードを聞くだけで、真浩の別の人格が出てくる。〝あの人格〟が満足するまでは、真浩でさえもそれを押さえられない」
「それって...二重人格...?」
「一般化するとそうなる」
いや、恐ろしすぎるでしょ...!!
ここまで人格が変わるだなんて、普通は思わないって!!