Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
お預け状態のまま、2分経過。
蓮央が何かを思いついたように顔を上げた。
「あ、分かった。【桜蘭】がいるからだろ」
「...まぁ、それもある」
「他にもあんの?行きたくない理由」
「ある」
「じゃああれか。定番のイジメか」
はい、大当たり。
すごいね、【睡蓮】の総長様は...。
彼が言った通り、私は学校でいじめられている。
私立王蘭高校。
この辺では超有名な、ヤンキー校。
生徒のほとんどが【桜蘭】に入っていて、翠斗とも王蘭高校で出会った。
出席日数が足りなくても、テストの点数がそれなりだったら卒業認定はしてもらえるという、恐ろしいほどにゆるい高校。
私はそこで『裏切り者の姫』として悪口を言われたり、【桜蘭】のメンバーから一方的に喧嘩をふっかけられたりとかされていて。
フィジカルダメージは全然ないけど、相手にするのが面倒だからサボってる。
「お前は何も悪くないんだから無視すればいいだろ」
「無視しても無視しても絡まれるの。最初は我慢してたけど、最近は飽きてきたから行ってない。それに学校に友達もいないし」
「...知り合いがいれば、学校に行くか?」
「...?まぁ、話し相手がいれば...」
あそこには、そんな人いないけどね。
みんな私を目の敵にしてるから。