Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉



気を紛らわすため、歩にまた話しかけてみることにした。




「ねぇ、今日は真浩はいないの?」


「アイツは近くの公立高校に通ってる」


「え、そうなの?頭いいんだね、真浩って」


「あぁ。中学の頃からな」


「そういえば2人って元同級生なんだっけ。
どういうふうに知り合ったの?」


「後ろから激突された」


「はい?」




激突されたって...。


ちょっとよくわかんないんですけど...。


ま、まぁ...

ある意味運命的な出会いなのかな?


あの真浩なら、『どっかーん!』とか言いながら激突していきそう...


...なわけないでしょ!!


キレたら怖いとはいえ、あの可愛い真浩がそんな乱暴なことするわけない。


歩はきっと私をからかってるんだよね。


会話が面倒だからってそこまで適当な返事しなくてもいいじゃん...。


そっちがその気なら、こっちだってやってやるんだから。




「じゃあもう一個質問!」


「早くしろ、忙しい」


「いつから零羅さんのこと好きなの?」


「...はっ?」




歩がゲーム機から顔を上げた瞬間。


『ドンガラガッシャーン!!!
...ゲームオーバーー!!!ざんねん!!』


そんなサウンドが、ゲーム機から響いてきた。


...あっ。


< 136 / 228 >

この作品をシェア

pagetop