Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
「......」
「......」
残念なBGMが響く中、固まる私と歩。
えっ...めっちゃ気まずいんですけど...。
「...おい」
ゴゴゴゴという轟音が聞こえてきそうなくらいの不機嫌オーラを撒き散らし、歩が私を睨んできた。
ひいっ!!
めっっちゃ怒ってる...!?
...と、半分怯えながら恐る恐る歩を見ると。
目の前の意外な光景に、私の口はポカンと開いてしまった。
「...お前、マジで何なんだよ...」
髪と同じくらいに顔を赤くし、その顔を学ランの袖で隠そうとしている歩。
耳までまっかっか...。
でも隠せてないよ...。
いつものクールな歩からは考えられないくらい、照れてる顔。
それを必死に隠そうとする歩。
こ、こんな表情もするんだ...。
「あのー...歩さん、綺麗なお顔が...」
「っ...うるせぇ。
アイツのことは会話に出すんじゃねぇよ」
「零羅さんのこと大好きなんだね...」
「話聞いてんのか?ぶっ殺すぞ」
そんな言葉も、真っ赤な歩に言われてもあまり怖くはなくて。
つい笑ってしまった。
そのせいでまた歩は不機嫌そうになって。
...あはは、なんか面白い。
歩ってツンデレなのかな?
諒真さんがめちゃめちゃ『ツンデレ』ってからかってたけど、本当だったんだ。