Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
「...待って!!」
「うわっ!?」
手を伸ばすと、あたたかいものにぶつかった。
蓮央がびっくりしたように身を引いていて、私はその腕を掴んでいた。
...あれ?
もしかして、夢?
なんだ...。
私、また変な夢見ちゃった...。
ここんとこ最近、こういうのばっかなんだよね。
はぁ...とため息をつくと、蓮央は掴まれていない方の手を胸に当てた。
「お前...急に叫ぶなよ。マジで心臓止まるかと思った」
「あ、ごめん...」
...ん?
そういえば今って何時?
時計を見ると、午前4時...。
まだ朝早いじゃん。
「...蓮央、どうかしたの?」
「え?」
「だってまだ朝の4時だよ?もしかして寝ぼけて私の部屋に来たの?」
私と蓮央の寝るところは別々。
って言っても、私がベッドを借りて、蓮央はふかふかのソファーで寝てる。
私がソファーでいいよって言ったのに、客だからって半強制的にここになった。
なのに蓮央がここにいるなんて...。
寝ぼけてここに来たとしか思えない。