Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
心配になり、蓮央の肩を掴んでその顔を覗きこんでみる。
表情は分からない。
でも...なんだかすごく辛そうで。
このままの彼は見ていたくないって思った。
「ちょっと、ねぇ、蓮央?大丈夫?」
「...俺、もう限界なんだよ...」
...その言葉が聞こえるとともに、視界がぐるんと回って。
背中がフワフワしたものに当たった、と感じた瞬間、唇に何かが触れた。
あたたかくてやわらかい、ソレ。
でも、少し震えている。
...何が、起こってるの?
目を見開いたままの私の唇を割り、また何かが入り込んでくる。
それが蓮央の舌だと認識するのに、少し時間がかかって。
...自分が置かれている状況がやっと分かった。
「っ...、んんっ!?」
身じろいでも、上に乗っている蓮央にはかなわなくて。
両手をベッドに押さえつけられているから、暴れようにも暴れられない。
自分の舌が絡めとられるのを、ただ黙って受け入れるしかなかった。
口の中が、お酒の匂いで満たされていく。
息をするのもままならなくて、必死で口を開けて酸素を求めた。
それをいいことに、蓮央はもっと深く入り込んでくる。
「...やっ、蓮央...!!」
「...咲誇」
彼は、低い声で私の名を呼ぶ。
でも...その行為はやめてくれない。