Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
シーンとした公園。
何かが起こるのかと思ったけど、そうでもないようで...。
私を遮った意味が分からないんですけど?
「ねぇ、北...」
そう口を開きかけた瞬間。
タッタッタッ...と、どこからか足音が聞こえてきた。
テンポよく響くその音は、どんどん大きくなってきて。
それが止まるとももに、公園に一つの人影が現れた。
公園に設置された、煌々と光る街灯が照らし出したのは...蓮央。
ベンチに座っている私と目が合うと、猛スピードで駆け寄ってきた。
「咲誇っ...!!」
「え...蓮央?」
「こんなところにいたのかよ!!誰かに何かされてぇよな!?」
「あ、うん...北苑のおかげで...」
「...北苑?」
蓮央の瞳が鋭くなる。
私の隣の男の存在にようやく気づいたみたいで、彼をものすごい形相で睨みつけた。
それとは真逆に笑みを浮かべたままの北苑。
「久しぶりだなぁ、蓮央」
「っ...てめぇっ!!」
バキッ!!
そんな音と共に、北苑が吹っ飛ぶ。
突然のことにびっくりして、声も出なかった。