Am I What Colors？ｰ元姫の復讐ｰ〈リメイク版〉

蓮央の部屋は、私が朝出た時と何ら変わりはなかった。


きっと蓮央もここには帰ってこなかったんだと思う。


リビングのソファーに並んで座ると、いつもの柔らかな感触に少し心が落ち着いた。




「...あのさ、」




蓮央が、口を開く。

その声はすごく震えていた。


それに私もドキリとしてしまって。


目線だけを、向けた。




「咲誇に、聞きたいことがあるんだけど...」


「...なに？」


「...今日、俺と圭太の話、聞いてた？」


「あ...うん」


「やっぱ、そうだよな...」




蓮央は頭を抱えてしまった。


これに関しては、私が悪い。

人の話を盗み聞きしちゃったんだもん。


しかも逃げたし...。


蓮央に「ごめんね」と言うと、彼は首を横に振った。




「咲誇は悪くねーよ。
...ちゃんと話すから、聞いてくれる？」




私が頷くと、蓮央は静かに話し始めた。