Am I What Colors？ｰ元姫の復讐ｰ〈リメイク版〉

「じゃあ...限界だったって、何が...？」


「お前を好きなのに触れられねぇし、好きって言うことすら出来ねぇし。どうすればいいか分からなくなって、限界だった」




...絡まっていた糸が、一本一本ほどけていくような気がした。



蓮央は、私自身を見てくれていた。


なのに私は...勘違いばっかして、一人で落ち込んで、蓮央に心配かけて...。


北苑も殴らせちゃった...。



...最低なのは、私のほうだ。


情けない。


バカだ、私...。




「お、おい...何で泣いてんだよ？」


「うぅ〜...ごめん、蓮央...」


「いや、謝んのは俺だろ。何を勘違いされてたかは分かんねぇけど、話さなかった俺が悪い」


「ごめん...本当にごめん...。
そんな辛い思いしてるなんて知らなかった...」


「...まぁ、かなり辛かった。でもお前と出会えて変わった。ありがとな、咲誇」




その言葉が嬉しくて、嬉しすぎて。


自分への怒りとか、蓮央がいることの安心とか、いろんな感情がごちゃまぜになって。




「...好き...」




口から自然に、想いがこぼれた。



蓮央は、少し目を見張ってた。


...でも、嬉しそうに笑ってくれた。