Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉



「必ずNo.1になって、諒真を救うぞ。
...なぁ、歩?」


「は?何で俺?」


「お前が一番『桜蘭討伐作戦』にうちこんでるだろ。あと、敬語忘れてるぞ」


「...別にそんなこと無いですけど」


「自らすすんで王蘭高校に入り、毎日欠かさず情報収集しておきながら何言ってんだ」


「蓮央さん、歩はツンデレだもん!!」


「...あぁ、そうだったな。なら仕方ない」




蓮央がそう言うと、歩は無言で真浩の頭を殴った。


やっぱり総長である彼には逆らえないようで、真浩にあたってる...。


歩、諒真さんと仲いいもんね。


きっと彼のために一生懸命なんだ。


...あれ?

そういえば、歩って...。




「歩、諒真さんのこと『諒真先輩』って呼ぶよね?」


「それが何だよ」


「蓮央とか圭太には『さん』付けなのに、何で諒真さんだけ『先輩』なの?」


「なんとなく。昔からの癖」


「あ、昔からそう呼んでたんだ?」


「......」




答える代わりに睨まれた。


でもこれは怒ってるんじゃなくて、照れ隠しの睨みだってなんとなく察した。


...ツンデレだ。



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