Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
呆然とする私の襟元が、二階堂によって掴み上げられた。
「...ちっとも強くなってねぇな、お前。
大事な奴すら守れなくて、何が仲間だよ」
「......」
「お前には生きる価値なんてねぇよ。
だから今ここで、奈緒と翠斗に詫びて死ね」
首に二階堂の手がかけられる。
気道が確保出来ず、呼吸ができなくなっていく。
...彼の目は本気。
私を殺すことなんて、なんとも思ってない。
なぜなら、私は裏切り者だから。
コイツの言う通り、私は4ヶ月前から何も変わってなかった。
強くなったのは表面だけ。
結局...
いざとなると何も出来ないんだ。
こんな奴、最低だね。
二階堂の言う通り...生きる価値なんてないのかも。
歩、助けられなくてごめん...。
左目から、涙がこぼれた。
目の前の二階堂が少し目を見開いた、その瞬間。
「...真浩、来い!!」
歩が、痛むであろう腹を押さえながら叫んだ。
「はいは〜い」
そして、男子にしては高めの声。
かと思うと、後ろにある窓が割れる音がして、エンジンらしき爆音が響き渡った。