Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
閉ざされていた教室のドアが、また開いた。
スマホを耳に当てながら入ってきたのは、圭太。
私を見るなりホッとしたように息を吐いた。
「あー、やっと見つけた。2階だったか」
「圭太...?」
「よ、咲誇。無事で何よりだ。
...あーもー、うっせぇよ、蓮央。文句あんなら早くこっち来いっての!」
圭太はスマホに向かってそう言い放ち、ブチッと切った。
またもや私と二階堂はポカン。
なんで、圭太まで...?
しかも蓮央って...?
予想外に人が増え、さすがの二階堂も目を泳がせている。
「何なんだよ、テメェら...」
「自己紹介は蓮央と諒真が来てからだ。
今すぐに真浩を離せ、二階堂弘樹」
「...何で名前を知ってる?」
「探偵雇ってる俺の情報網なめんなって、小学校で習わなかったか?」
「ふざけんな。全員殺すぞ」
「だから、まだ全員揃ってねぇんだよ。
その手は離しといたほうが身のためだぞ」
圭太がそう言うと、二階堂は舌打ちして真浩を解放した。
異様なオーラを放つ圭太と、二階堂に対しての恐怖心を全く見せない真浩。
彼らはただ者じゃない、と悟ったらしい。
自分からは攻撃を仕掛けず、防御の姿勢を取りながら様子を見ている。