Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉



二階堂が去ると、緊張の糸がふっと緩んだ。


足に力が入らなくてへたりこみそうになるのを、蓮央が支えてくれた。




「本当に大丈夫かよ?」


「へいきへいき...。ちょっと疲れただけ。
それよりも歩の心配を...」


「いや、アイツは大丈夫だろ」


「え?」


「見てみろよ、アレ」




蓮央が指さした方を見ると。




「俺のあゆむぅぅぅ〜!!!マイスイウィートハニー、アイラブユウゥゥゥ!!!」


「うっぜぇんだよ!!!離れろ!!」


「あゆむー、僕を褒めて〜?」


「この変態を引き剥がせたらいくらでも褒めてやるよ...」


「やったぁ♪
じゃあそこで待っててね!!今からバイクで2人に激突するからっ!!」


「俺も死ぬだろうが!!やめろ!!
つーかお前ら、いい加減にしろよ!!」




イライラしすぎて半分発狂してる...。


あれなら確かに心配いらないかな。


教室を見回すと、窓は見事なまでに風穴が開いていて、床にはガラスが飛び散っていた。


オマケにタイヤの跡までついてる。


片付けなきゃだよね...。

すごく時間かかりそうだけど...。


ため息をつきながらホウキとちりとりを持ってきて、蓮央と圭太を含めた3人で片付ける。


他の3人はギャーギャー騒いでるから放置。



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