Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
と、思って歩いていった私。
通りかかってすぐに、男の一人に肩を掴まれた。
「...お前、本田咲誇じゃね?」
そう、その通り。
私の名前は本田咲誇だ。
...って、何でこの男が私の名を?
まさかこいつら、【桜蘭】の...?
「あ、やっぱりそうだ、本田だ!!」
「てことは俺らの元姫さんじゃないですか〜」
私の勘は当たった。
この男ども、【桜蘭】の下っ端だった。
何となくどこかで見たことがあるような気がしなくもない。
...触らないでほしい。
肩に乗せられた手を払い落とすと、男たちはまたゲラゲラ笑った。
「あっれー、怒っちゃった?」
「久しぶりに会ったのにひでぇな〜」
「つーか、俺らになんか言うことないのかよ、裏切り者の元姫!!」
──ドクン...
『裏切り者』
そのフレーズが、私の地雷を踏んだ。
心が、黒く染まっていく。
...チガウ。
私は、裏切ってない。
なのにみんなは私を裏切った...。
無意識に、手を握りしめた。