Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
...涙はとっくに止まっていて。
代わりに、身体の芯が熱くなっていくのを感じた。
侵入してくる彼の舌を受け入れ、もっと深いものを求めて抱きつく。
もう、互いの吐息しか聞こえなくて。
心から想い合うことはこんなにも幸せなんだと感じた。
私の耳元に添えられていた手が、下へ滑る。
唇が離れ、目を開くと、蓮央が藍色の瞳を伏せていた。
「...咲誇、ごめん」
「え...なにが?」
「も、無理...。理性吹っ飛ぶ...」
言い終わらないうちに両肩を押され、ソファーに押し倒される。
驚く間もなく再び深いキスを落とされた。
...私だって、そこまで子供じゃない。
言われたことの意味くらい分かる。
蓮央の首に手を回すと、彼は熱を宿した目で私を見つめた。
「いいのか...?」
「うん。私、蓮央のこと大好きだから」
「...それ以上煽んな、バカ。
全力で食っちまいそうになるだろ...」
「え、蓮央になら何されてもいいよ!」
「...わかった。明日の朝、後悔すんなよ?」