Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
「おじょうちゃん、一人?」
もはや人通りも少なくなってきた繁華街で、変なおじさんが声をかけてきた。
くたびれたサラリーマン風。
禿げかけた後頭部が寒そうだ。
「おじさんにちょっと付き合ってくれない?おこづかいあげるからさ」
「...なにすんの?」
「なにって...分かるだろ?」
いや、分かるけどさ。
まったく、めんどくさいな...。
これがもし不良だったら、私は間違いなく鉄拳制裁してる。
でもこの人は一般人のオジサン。
むやみやたらに暴力を振るうわけにもいかない。
かといってこんなオジサンと一夜を共にするのは絶対に嫌だし。
どうしたものか。
「ね、いいだろ?すぐ近くだからさ」
「ちょ、触んなっ...!」
腕を掴まれ、思わず手が出そうになった時だった。