Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
綺麗に澄んだ蓮央の瞳を見つめながら、私は口を開いた。
「...私の、本当の狙い?」
「あぁ。お前は何のために【桜蘭】の奴らを夜な夜な襲うんだ?」
...あー、なんだ。
知ってたんだ。
私が〝黒薔薇〟ってこともバレてるんだね。
そこのハッカーくんのしわざかな?
隠そうとした私がバカでしたよ。
「別に、襲ってるわけじゃない。向こうが喧嘩売ってくるから、買ってあげてるんだよ」
「なら質問を変える。
お前が喧嘩をし続ける意味は何だ ?何のためにこの世界にいる?」
...そんなの、決まってるじゃん。
翠斗に、【桜蘭】に勝つためには、今の私じゃまだまだ足りない。
弱すぎる。
心も、身体も、なにもかも。
「私は、強くなりたいから。
強くなって、絶対に【桜蘭】に復讐する」
「復讐...だと?」
「そう。私を信じなかった〝彼ら〟全員に、この手で制裁を下す。そして、奈緒に真実を白状させる」
「...それが、お前の狙いなんだな?」
「私の生きる意味はそれしかない」
自分で言ってて、なんだか虚しくなった。
復讐だけが生きる意味...か。
本当に私は、あの頃と比べて変わったな。
3ヶ月前は...彼との明るい未来しか見てなかったのに。
今やその影すらない。