Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉



綺麗に澄んだ蓮央の瞳を見つめながら、私は口を開いた。




「...私の、本当の狙い?」


「あぁ。お前は何のために【桜蘭】の奴らを夜な夜な襲うんだ?」




...あー、なんだ。

知ってたんだ。


私が〝黒薔薇〟ってこともバレてるんだね。


そこのハッカーくんのしわざかな?


隠そうとした私がバカでしたよ。




「別に、襲ってるわけじゃない。向こうが喧嘩売ってくるから、買ってあげてるんだよ」


「なら質問を変える。
お前が喧嘩をし続ける意味は何だ ?何のためにこの世界にいる?」




...そんなの、決まってるじゃん。


翠斗に、【桜蘭】に勝つためには、今の私じゃまだまだ足りない。


弱すぎる。

心も、身体も、なにもかも。




「私は、強くなりたいから。
強くなって、絶対に【桜蘭】に復讐する」


「復讐...だと?」


「そう。私を信じなかった〝彼ら〟全員に、この手で制裁を下す。そして、奈緒に真実を白状させる」


「...それが、お前の狙いなんだな?」


「私の生きる意味はそれしかない」




自分で言ってて、なんだか虚しくなった。


復讐だけが生きる意味...か。


本当に私は、あの頃と比べて変わったな。


3ヶ月前は...彼との明るい未来しか見てなかったのに。


今やその影すらない。



< 52 / 228 >

この作品をシェア

pagetop