Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
半信半疑だったし、仮に手に入れたとしても、それを失うのが怖い。
特に...永遠の愛なんて。
彼らは、どうやってそれを私に与えてくれるのだろう。
とにかく、私が言えるのはひとつだけ。
「...私は、もう...何も失いたくないよ」
「絶対に失わせない」
「そんな保証どこにもないじゃん。
愛も友情も居場所も、いつかは廃れ、消えるものなんだから」
「もう一度だけ、俺を...俺たちを信じろ。
絶対、後悔だけはさせない」
「っ...どうしてそこまで私にこだわるの?
私がどうなろうと、アンタらには関係のないことでしょ?」
「...さぁな。俺にもよく分からないんだよ、こんなにも気になる理由が。
だけど〝仲間〟であるお前を救いたいと思うのは当たり前だろ?」
どこまでも...真っ直ぐな男。
圭太は彼の瞳を見て、共に生きることを決めたのかな。
その気持ちはよくわかる。
だって、彼の存在が、どんな不可能だって可能にするような気分させてくれる。
信じて、信じて、信じて。
その先にあるものは...裏切りか、それとも幸福なのか。
そんなの分からないよ。
信じる勇気も、とうに消えた。
じゃあ...信じるのではなく、賭けてみよう。
裏切りか、幸福か。
「...幸福に、一票」
「は?」
キョトンとしたように目を瞬かせる蓮央。
それに構わず、私は笑顔を向けた。
「私の人生、アンタに賭けるよ」
これは私の選択だ。
吉と出ようが凶と出ようが。
蓮央を...信じると決めた。