Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉



──...ゴトンッ



階段のほうから、何かが落ちる音がした。


見てみると...

...え、諒真さん?


ポカーンと口を開けたまま、ビールの缶を落として突っ立っている。


あぁぁ...

炭酸飲料落としちゃダメじゃん...。




「諒真さん...何してるんですか?」


「さ、さっきー...」


「...はい?誰?」


「さっきーの笑顔、超カワイイ!!!」


「ひいっ!?」




飛びつかれるように抱きしめられ、硬直。


まさかの事態に受け身もとれなかった。


我に返った私は、密着状態の胸を全力で押し返した。




「りょっ、諒真さん、離して!!」


「ぐわぁぁ!!可愛すぎかぁぁぁ!!!」




話が通じない...!!


しかも力強すぎ!!

零羅さんの数倍強い!!


ほ、骨が、折れるぅぅ...。




「諒真、離してやれ。咲誇が砕けるから」




窒息死寸前。


蓮央の手によって、諒真さんが私からベリッと引き剥がされた。


き、気道確保...。


さっきから思ってたけど、あなたたち、スキンシップが激しすぎやしません?


生死に関わるんですけど...。



< 82 / 228 >

この作品をシェア

pagetop