Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
──...ゴトンッ
階段のほうから、何かが落ちる音がした。
見てみると...
...え、諒真さん?
ポカーンと口を開けたまま、ビールの缶を落として突っ立っている。
あぁぁ...
炭酸飲料落としちゃダメじゃん...。
「諒真さん...何してるんですか?」
「さ、さっきー...」
「...はい?誰?」
「さっきーの笑顔、超カワイイ!!!」
「ひいっ!?」
飛びつかれるように抱きしめられ、硬直。
まさかの事態に受け身もとれなかった。
我に返った私は、密着状態の胸を全力で押し返した。
「りょっ、諒真さん、離して!!」
「ぐわぁぁ!!可愛すぎかぁぁぁ!!!」
話が通じない...!!
しかも力強すぎ!!
零羅さんの数倍強い!!
ほ、骨が、折れるぅぅ...。
「諒真、離してやれ。咲誇が砕けるから」
窒息死寸前。
蓮央の手によって、諒真さんが私からベリッと引き剥がされた。
き、気道確保...。
さっきから思ってたけど、あなたたち、スキンシップが激しすぎやしません?
生死に関わるんですけど...。