Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉


無理やり引き離された諒真さんは、まるで子供のように頬を膨らませて拗ねた。




「何だよ蓮央ー。他の女の時はそういうこと言わねーじゃんかよー」


「コイツはダメ」


「はあぁ!?意味わかんねーよ!!
差別だ、迫害だ!!」


「お前なら呼吸する感覚でそこらへんの女捕まえれるだろ」


「だってさっきーの方が可愛いんだもーん」




...さっきから気になってたんだけどさ。




「その変な呼び方は何?」


「え?俺がつけた、さっきーのあだ名!」


「それだけはやめて」


「なんで?あ、もっと派手な方がいい?」


「違う。本名でいいから」


「え〜。だってさっきーにピッタリなあだ名、これしか浮かばねーもん」




センス大丈夫か、この人。


そもそも『あだ名』をやめろって言ってるんだけど。


誰もネーミングセンスの話はしてないよ?


げんなりしていると、次は圭太が上がってきた。




「諒真、急にいなくなったと思ったらここにいたのか。...あれ、ビール落ちてるけど?」


「けけけ、圭太...!?
違う、それはだなっ、決して決してお前に隠れて飲もうとしていたわけではなく...!!」


「...へぇ。俺に隠れて飲もうとしてたんだ?」


「っ...だってマジで麦茶しかくれねぇんだもん!!俺もビールがいい!!」


「酔ったらガチめに面倒なんだよ、お前...。
この間、零羅に手を出そうとして俺と歩に殴られたの忘れたのか?」




...え、歩?


彼氏である圭太は分かるけど、なんで歩まで参戦してるの?


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