Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
「あぁ〜...歩はツンデレだもんな〜。
俺はあの時のパンチを『愛とツンデレの拳』って、歩に内緒で呼んでるぞ!」
「へぇ、そうなのか。
ちょうどいいな、歩がここにいるぞ」
「ゲッ!!?助けて圭太ぁぁ!!!」
「圭太さん、このバカ借ります」
「はーい、いってら〜」
黒い笑みで歩たちを見送る圭太...。
案外腹黒だったりして...?
諒真さんの悲鳴を聞きながら呆然としていると、目の前に何かの缶が差し出された。
桃の酎ハイ...って書いてある。
これ、私が好きで飲んでたやつだ。
「咲誇は見た感じ酒が弱そうだったから、度数の低いこれを選んでみた。飲むか?」
「うん...。ありがとう、圭太」
「おう。下行ってこいよ、お前が来るの待ってる奴らがたくさんいるから」
「分かった」
圭太から酎ハイを受け取り、階段を下りる。
胸の中のモヤモヤや不安は消えていて、なぜか楽しい気分になっていた。