Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
走ること1時間。
通常の半分の時間で、最寄りの山についた。
座りっぱなしで疲れたぁ...。
ずっと高速で運転していた蓮央も、少し疲れ気味。
「着いたぜぇぇ!!山ぁぁぁ!!!!」
...なのに、どうして彼はあんなに元気なんだろう?
諒真さんの体力と精神力、絶対おかしい。
ついでに思考回路もおかしい。
でも、彼の情報は正しかった。
色とりどりの紅葉がとてもキレイ。
緩やかな登山ルートには観光客がいて、栗拾いや紅葉狩りをしている。
そこらへんにはキノコも生えてたりして、都会の雰囲気から脱した感じはある。
まぁ、興奮するのも、分からなくはない。
バイクを停めた蓮央と圭太は、登山の許可をもらいに管理人の元へ。
零羅さんは20歳だから、私たちの保護者としてついていった。
それ以外は待機。
「歩、歩、見てみろ!!お前の髪みたいに山が真っ赤っ赤だぞ!!」
「はいはい」
「あ、違うか!!
零羅を初めて見た時の歩の顔みたいに...」
「諒真先輩、それ以上言ったら人生ゲームオーバーにしてやるけど?」
「HAHAHA!!!ナンデモナイ!!!」
諒真さんのイジリに表情ひとつ変えない歩はすごいなぁ...と思うけど。
やっぱり歩って...零羅さんのこと...?
ほぼほぼ確信だけど、本人に確かめる勇気は私には無かった。