すっぴん恋愛【バレンタインデー】
竜哉は入るなり、雪菜に手を出した。雪菜は首を傾げて、その上に自分の手を置く。
お手をさせたいわけではない。
「違うだろ? 俺のあるよな?」
「あ、うん! 待ってね」
雪菜はバッグの他に持っていた紙袋からひとつの赤い箱を取り出して、竜哉に渡した。
竜哉はすぐリボンをほどいて、蓋を開ける。そこにはハート形のクッキーがたくさん入っていた。
雪菜はその中の1枚を掴んで、竜哉の口に持っていく。
「はい、あ~ん」
「えっ、あ、いや、自分で……」
「早くあ~んして」
まさか「あ~ん」をさせられるとは思わなく、竜哉は狼狽えた。
だけど、急かされては頑なに拒否出来ない。
仕方なくといった感じで口を開けると、クッキーが入れられる。
「どう?」
「うん、うまい」
「でしょ? まだいっぱいあるからあとで食べてね」
「サンキュ」
お手をさせたいわけではない。
「違うだろ? 俺のあるよな?」
「あ、うん! 待ってね」
雪菜はバッグの他に持っていた紙袋からひとつの赤い箱を取り出して、竜哉に渡した。
竜哉はすぐリボンをほどいて、蓋を開ける。そこにはハート形のクッキーがたくさん入っていた。
雪菜はその中の1枚を掴んで、竜哉の口に持っていく。
「はい、あ~ん」
「えっ、あ、いや、自分で……」
「早くあ~んして」
まさか「あ~ん」をさせられるとは思わなく、竜哉は狼狽えた。
だけど、急かされては頑なに拒否出来ない。
仕方なくといった感じで口を開けると、クッキーが入れられる。
「どう?」
「うん、うまい」
「でしょ? まだいっぱいあるからあとで食べてね」
「サンキュ」