ハルナイロ
先生に言われるがまま黒板の前に立ち、クラスの演劇の演目と、配役を決めることになった
結局、女子の熱気に押され、演目は
「いばら姫」に、主役はクラスの中で一番男女共に人気の可愛い美穂さんに決まり
王子様は誰がやるのか、候補が多すぎて決まらない
見かねた先生が、皆が伏せて男子全員の名前を言うから王子様にふさわしいか決めて
1回のみ手をあげると提案した
「自分にあげよっと!!」
男子達は口々にそう呟く中で、私は集計係となった
まぁ単純に、先生は自分に上げて欲しいんだろうなと思った
その証拠に、最初に自分の名前をちゃっかり言って、誰も手を挙げずがっかりしている様が見えた