ハルナイロ
「ね…あ!あの、もしかして…転校してしまった、西城優麗亜(さいじょうゆりあ)さん…?」
母がそう呼び掛けると、三浦母が涙ぐみながら言った
「そうよ…!!美琴(みこと)ちゃん!
よく覚えててくれたわ…私嬉しい…」
え…?!えぇ…?!ど…どゆこと??
この状況が理解出来ていない私は一人オロオロしていた
「ゆりちゃん…」
「みっちゃん…」
母同士は二人の世界に入っていて、キャッキャと昔話に花を咲かせている
二人はどうやら幼なじみらしく、中学校まで一緒の学校に通っていた親友だったが、三浦母が転校し、そこから長い間、疎遠になっていた
「まさか、ゆりちゃんと私が同じ年に子供を生んでいたなんて…凄い偶然よね」
しみじみと紅茶をすすりながら、ママが言っていた
すると、三浦母が頷きながら言った
「本当ね…やっぱり、榛名ちゃん…若い頃のみっちゃんそっくりね…」