南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )
「はぁ……。そんなんだから、いつまでたっても安心できないんだよ、私は!」
「え?」
「私、佑麻ちゃんが思ってるよりもず〜っと、佑麻ちゃんのことが好きなの!全然、佑麻ちゃん離れできなくて……南くんとすれ違ってる佑麻ちゃん見てると私まで苦しくなってくるよ」
心底悲しそうに眉を下げる茉央ちゃんに、枯れ果てたはずの涙がまたじんわりと、滲み始める。
何その嬉しい言葉……。
完全に私を泣かせようとしてるよね!?
「私だって、茉央ちゃん大好きで、今だって茉央ちゃんがいてくれて本当に良かったな〜って思ってたところだもん〜〜」
うぅ〜と泣くのを必死に堪えながら見つめれば、茉央ちゃんもつられてウルウルした瞳で私を見つめる。
楽しいことは2倍に、辛いことは半分に。
きっと、こういうことを言うんだ。
「茉央ちゃ〜ん」
「佑麻ちゃ〜ん」
カフェのイスから立ち上がって、周りの目も気にせず2人で抱き合う。
昔から変わらない茉央ちゃんの優しい匂いに、トゲトゲしがった心が少しずつ和らいでいく。