南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )
「……すっげぇ、綺麗だよ」
「っ!?……わ、私!?」
「他に誰がいんの?俺の花嫁さん」
多分、これはマリッジマジック。
普段の瀬那が聞いたら恥ずかしくて泣いちゃうんじゃないかってレベルのセリフを、爽やかな顔で、だけど本気で思ってるって顔して……
ブワッと頬が熱を持つ。
ドキドキと、鼓動は高鳴って。
「どうしよう……夢オチだったら死にたい」
「そんな簡単に死なれたら困るんだけど」
「だって、瀬那がき、ききき綺麗って」
「普段の佑麻も可愛いけど、今日は特別綺麗だってこと……せっかくだし、伝えとこうと思って」
ふ、普段の私も……か、かわかわ……あぁあ!!夢だ!きっとこれは夢だ!
え!?どこから!?
この結婚式はホントだよね!?え!夢!?
まさか、瀬那と付き合ってたことすら……妄想!?
やだよ!?
そんな死んでも死にきれない夢なんて……え、まさか私もう死んでる!?
「瀬那、私って」
「顔面がうるさいからちょっと黙れば?」
「ご、ごめん」
「とりあえず、夢じゃないし。佑麻は生きてる。俺の彼女から、今日正式に俺の妻になった。説明は……これくらいでいいか?」