南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )
みんなが風船を見上げる今、ひっそり交わしたキスはやけに甘くて、優しくて。
それでいて、初めてみたいにドキドキした。
「佑麻、一生愛すから」
「私も死ぬまで銀河一愛してる♡♡♡♡」
「……規模がでけぇな」
朝はトースト派か、ごはん派か。
お風呂は38度で溜めるか、40度か。
イエスノー枕を使うか、使わないか。
朝のニュースはZAPか、お目覚めテレビか。
そんなくだらない選択肢で喧嘩しよう。
喧嘩の数だけ仲直りして、その度、愛育もう。
きっと、森坂佑麻の全てをかけて”南くん”に恋をした。
これからは南 佑麻の全てをかけて瀬那を愛していこう。
───世界中の恋する乙女に告ぐ。
愛さえあれば、希望は無限大∞だ。
胸を張って恋せよ、乙女たち♡♡
「では皆さま、記念写真を撮りますので前の方にお集まりくださ〜い」
司会者のアナウンスに、瀬那がゆっくりとした動作で右手を差し出した。
「お手をどーぞ、俺のお姫様」
「ふふっ……ありがとう、私だけの王子様」
この手だけは、絶対に離してあげないんだから♡♡
【END】