南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )
第2話

" 俺の "





***



だんだんと暖かくなってきた5月の中旬。
窓から吹き込む風はどこか花の匂いがする。



「ふぁ〜あ……眠すぎるぅ」



週4で実習に通っている今、たまに受ける講義ほど眠気を誘うものはない。



「分かる、もう窓から差し込む日差しが暖かすぎて危うく寝るとこだった」



私の言葉に相槌を打って、同じくアクビをする和葉(かずは)ちゃんは、同じこども学科で入学してからずっと仲良くしてくれているハキハキした活発な女の子。



「次の講義で私は今日終わりだけど、佑麻は?」


「あ、私も!」


「じゃあ久々 遊びに行かない?瀧たちも誘ってさ」



一瞬パァッと顔を輝かせた私は、聞こえてきた『瀧』
のワードに一気に眉間に皺を寄せて和葉ちゃんを見る。


なんで、そこでヤツがでてくるんだぁあ!!!



「瀧とのこと、今日こそ吐きなさいよ?」


「……へ?瀧とのことってなによ?」


「はぁ?隠しても無駄よ!アンタたちがデキてるって話は学科内じゃ有名な話だし」



突然のことに頭が働かない私はキョトンと和葉ちゃんを見つめたまま。


え?


誰が?


誰が誰とデキてるって?
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