南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )
「言っておきますけど、夢でも何でもないからね!私には本当に本当にウルトラスーパーイケてる婚約者がいるんだからね!」
そう、あれは夢なんかじゃない。
いや?確かに私だって最初は夢かもしれない!って思ったけれど。
クリスマスにエンゲージリングをプレゼントされてからすぐに、両親への挨拶を済ませた私たち。
もちろん、森坂家も南家も本当に喜んでくれて、『あー、本当に私、瀬那と結婚するんだ!』って、現実味が湧いてきたりして。
一刻も早く瀬那のお嫁さんになりたい!あぁ、いよいよ夢にまで見た『南 佑麻』になる日が来るのかぁ〜……って夜な夜なニヤニヤする日々を送っていた私は、
両家顔合わせの食事会で、瀬那の爆弾発言に一気に意気消沈させられることになった。
と、言うのも。
『婚約はするけど、結婚はまだ先。お互いちゃんと大学卒業して落ち着いてからの方がいいだろうし』
って。
てっきり、もう近々で結婚するんだ!って思ってた私は残り1年はある大学生活にその場で大きく項垂れたのは言うまでもない。