南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )


「せ、瀬那こそ!私と一緒に住むってどういうことか身をもって知ればいいよ!」



アイスカフェモカの入ったグラスをカランカランと回しながら、視線を瀬那に向けて勝ち誇ったように笑う。



「へぇ、佑麻と住んだら俺どうなっちゃうわけ?」



そんな私の反撃に、やっぱり余裕綽々の瀬那が憎い。いつもいつもどうしてこんなに余裕しかないんだ、この人は。


カッコよすぎるんですけど〜〜〜〜!!!!!
え?観点がズレてる?



「同棲しないと見られないプレミアム佑麻ちゃんにメッロメロになっちゃうかも!」



ドヤ顔を決め込んで瀬那の真似してニヤッと笑ってみる。うんうん、きっとこの同棲で瀬那をメッロメロにしてみせる!


私が瀬那を好きな気持ちに負けないくらい、瀬那も、私にとことん溺れてくれたら上出来なんだけど♡



「それは困るな」


「でしょ?って……ん?待てよ?なんで困るのさ」


佑麻ちゃんにメロメロでいいじゃない!
デッロデロににやける瀬那……なんて想像出来ないけど。


嘘でもそこは『それは楽しみだな』とか言うところだよ、瀬那。



「今でも隣に佑麻がいると寝れねーのに。今以上って……冗談抜きで襲うぞ?」


「〜〜っ!」



私の小さなよく分からない反撃は、瀬那の余裕の迎え撃ちにて呆気なく終戦となりました。

< 53 / 126 >

この作品をシェア

pagetop