南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )



「ひょっとして誰かに用事?」


不審者のごとく中を覗いていた私は、突然 背後から声をかけられてビクッと体を強ばらせた。



「あ、えっと……」

「……てか私服?まさかの学校サボり?」



振り向いた先には3人組の男子生徒がいて、懐かしい制服姿に思わず胸が熱くなる。

瀬那も着てたなぁ……すごいかっこよかったっけ。



「で?誰探してんの、呼んできてやろっか?」


「いえ!大丈夫です。もうすぐ来ると思うので」



何故か高校生相手に敬語を使う私。
何故か私にガンガンタメ口な高校生。


……完全に、なめられてる!!!!



「てか、可愛くね?どこの高校?」


「え……?高校?」



突然の質問にキョトンと首を傾げれば「うわ、首傾げんの反則級に可愛い!」なんて言いながら3人で何やら盛り上がってしまった。


あれ?もしかして……


私のこと、高校生だと思ってる??
だからタメ口??



「あの、私……」


「佑麻」


「……!瀬那ぁ!!!」


高校生じゃなくって大学生だもん!と宣言しようとした私は、不意に瀬那に名前を呼ばれて、全てのことがどうでも良くなってしまった。
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