南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )
ええ!?
……瀬那ってば、それだけ??
『コイツは俺の』とか、『嫁!』とか、せめて『彼女』くらいの紹介があっても罰は当たらないと思うのですが、
え!もしかして……
「ほら、さっさと飯食ってこい。昼休み終わるぞ」
私の事、紹介してくれる気ゼロですか!?
ムンクの叫び状態の私を気にする素振りもなく、男子生徒たちは『うげっ、英語の課題終わってねー』なんて言いながら校内へ入っていく。
え!?
男子生徒ってこんなに素直なもん?!
もっと、グイグイ聞いてきてよ!瀬那が答えるまで食い下がらない勢いで来てよ!!
……私が担当してるクラスの子達は"なんで?"、"どうして?"が基本なのに!(5歳児)
こうもあっさりされちゃ拍子抜けって言うか……。
特別私を紹介するわけでもなく、隣でただ楽しげに口角をあげる瀬那にちょっと不満を感じつつも、何だか男子生徒たちと上手く関係を築けてる瀬那にホッコリしてる自分がいる。
あの子たちも瀬那の生徒なのか〜なんて、考えれば考えるほど感慨深い。