南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )
高校の時はいつも仲良しな2人に、すごい憧れたっけ。宮坂くんは誰がどう見ても茉央ちゃんラブ!って感じで。
そんな宮坂くんを茉央ちゃんもすごく好きで。
分かりづらい瀬那とすれ違う度に、茉央ちゃんを羨ましく思ったりしてたあの頃が懐かしい。
そんな憧れの2人にも手を繋がなくなる日が来たというのだから、私と瀬那の今もやっぱり納得せざるを得ない結果なのかな……。
「手……。私なんて瀬那と手を繋いで歩くことの方が少なかったよ」
「……まぁ、結局は相手の性格もあるだろうし」
「なんか、いいのかなぁ」
届いたアイスコーヒーを口へと運んだ茉央ちゃんは、小さく首を傾げて「ん?」と私の次の言葉を急かす。
「……本当に瀬那は私でいいのかな?私は本当に瀬那を幸せにできるのかな?」
なんだか、考えれば考えるほど分からなくなってきてしまった。
誰より大好きで、誰より幸せになってほしい人。それは今も昔も変わらず瀬那だけど。……私に瀬那を幸せにすることなんて出来ふのかなって。
もしかしたら、瀬那にとっての幸せは私との未来じゃないのかもしれないって。ふとした瞬間にいつも考えてしまう。