南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )
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結局、あれから茉央ちゃんは長いこと話を聞いてくれた。
それでも私のギガネガティブがいつものウルトラポジティブに戻ることはなかったけれど、
それでも
「今日は、美味しいもの作って待ってよう」
そう思えるくらいに気分は回復。
我ながらやっぱり単純な生き物で、茉央ちゃんが会話の中で繰り出す
『南くんは佑麻ちゃんが好き』
『南くんは佑麻ちゃんが大事』
って言うワードに心が少し満たされた気がした。
やっぱり、どんなに頑張ってても、自分一人じゃ瀬那からの愛を見失わずにいるのは難しいから、
第3者目線から見て、瀬那は私のことちゃんと愛してくれてるんだ!と実感出来たことは大きい成果なのです。
……とは言え。
最近の瀬那を茉央ちゃんは近くで見てるわけじゃないし。そこは何とも言えないんだけど、ね。
キッチンに立って、スーパーで買ってきた材料を取り出して行く。自然と頭の中はお料理モードに切り替わるのに、
それでも私の頭から出ていってくれないのは、一見、冷たいように見えて実はヤキモチ妬きな未来の旦那様だ。
「今日は瀬那の好きな物作って……」
それで"いつも私のためにありがとう"って素直に伝えよう。そしたらきっと瀬那だって、ギューってしてくれると思うんだ。
……オマケにキスの1つや2つ……頂けたら尚最高なのですが。へへへ。