南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )


……そう、思ってたのに。



「……はぁ」



チクタク進む時計の針。
すっかり冷めきったチーズハンバーグ。

連絡1つないスマホを握りしめてどれくらい経っただろう。



バイト、終わる時間はとっくに過ぎてるのに。もしかして私に愛想尽かして顔も見たくないとか?だから家に帰ってこないとか?


いやいや、瀬那に限ってそんな……



ううん、大いに有り得るよ。今頃、実家でお母さんの美味しいご飯食べてたりして。




「あーー、もう!!やだぁ」



おい佑麻!お前さんネガティブすぎじゃないか?ここ最近のお前さんはどうしちまったんだ!?


なんて、私の中のもう1人の私が心配する声が聞こえるけれど、どう頑張ったって今はそれどころじゃない。


正直自分史上最強に豆腐メンタルだと思うし、そんな自分に気付きながらも唯一の取り柄ともいえるポジティブを発動できない自分にさらに焦りを覚えている今、



瀬那に愛想つかされたらもう、森坂佑麻……立ち直れませんよ。ええ、ほんとに。
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