南くんの花嫁( 猛 烈 修 行 !! )
自業自得。
俺に足りてなかったのは、佑麻への思いやりと、感謝の気持ち。
佑麻がいてくれる毎日を当たり前に思いすぎてた。
「……レポートやるか」
無事に合格して、教師になる夢を、"夢"から"現実"にしねぇと。そんで佑麻に顔向けできる俺になったら、佑麻のこと迎えに行く。
今の俺じゃ……まだ、ダメだ。
───そう覚悟を決めたのに、
「合格発表まであと1ヶ月、か。……もう、 バカみてぇに会いてぇな」
佑麻の笑顔が、
佑麻の声が、
佑麻の全部が、
思い出す度、俺を寂しくさせる。
この腕の中に力いっぱい抱きしめて、閉じ込めて、他の誰からも目の届かないところに隠してしまいたくなる。
「……あの頃の俺に、教えてやりてぇよ」
お前が心底ウザがってる森坂佑麻は、未来のお前にとってなくてはならない最愛の女だって。
死ぬほど、大事にしろって。
「……フッ、絶対信じねぇだろうな」
あのころの俺は、佑麻がこんなにも愛おしい人になるなんて思いもしなかった。
ほんと……アイツには敵わねぇな。