Secret answer ~キミノトリコ~
「あ、でも…よく私のことわかったね!この前ここで会ったときも、今日も」
急に名前で呼ばれたせいか、距離のせいか…感じる体温のせいか。
もう理由がなんなのかはわからなかったけれど、一気に彼のことを意識してしまったせいで赤くなっているであろう顔を隠すように俯きながら口を開いた。
「当たり前でしょ。そっちこそ俺のことちゃんと覚えてた?」
それなのに…平然と返ってきた「当たり前」。
その言葉は私の頬の熱ををさらに上げていく。
ふとした時に思い出したり、たまに夢に出てくるくらいには…私の中に彼はいた。
「正直ステージの上にいるそーちゃんは知らない人みたいだったけど…」
ちゃんと覚えてたよ…そう続くはずだったその言葉は、訪れた衝撃のせいで声になることはなく。
「こうしてたら思い出す?」
「ち、ちょっと…」
腕を引かれたかと思ったら、次の瞬間にはもう彼の香りに包まれていた。
「あのさ…俺、連絡してって言ったよね?」
「え、あーそれは…」
「待ってたんだけど。なんでしてくれなかったの」
「ご、ごめん。なんて連絡していいかわからなくて…」
その前に、なんで抱きしめられてるのかが今の私にはわからないんですけど!
「ねぇ誰か来たら…」
「来ないよ誰も。こんな時間にこんなとこ」
彼の胸に顔を埋めたまま、沸騰しそうな思考回路を必死に落ち着けていると。
「…悪いな。こんな時間にこんなとこにいて」
声が聞こえて視線を向けると、そこにはこちらを向いた2つの人影があった。
急に名前で呼ばれたせいか、距離のせいか…感じる体温のせいか。
もう理由がなんなのかはわからなかったけれど、一気に彼のことを意識してしまったせいで赤くなっているであろう顔を隠すように俯きながら口を開いた。
「当たり前でしょ。そっちこそ俺のことちゃんと覚えてた?」
それなのに…平然と返ってきた「当たり前」。
その言葉は私の頬の熱ををさらに上げていく。
ふとした時に思い出したり、たまに夢に出てくるくらいには…私の中に彼はいた。
「正直ステージの上にいるそーちゃんは知らない人みたいだったけど…」
ちゃんと覚えてたよ…そう続くはずだったその言葉は、訪れた衝撃のせいで声になることはなく。
「こうしてたら思い出す?」
「ち、ちょっと…」
腕を引かれたかと思ったら、次の瞬間にはもう彼の香りに包まれていた。
「あのさ…俺、連絡してって言ったよね?」
「え、あーそれは…」
「待ってたんだけど。なんでしてくれなかったの」
「ご、ごめん。なんて連絡していいかわからなくて…」
その前に、なんで抱きしめられてるのかが今の私にはわからないんですけど!
「ねぇ誰か来たら…」
「来ないよ誰も。こんな時間にこんなとこ」
彼の胸に顔を埋めたまま、沸騰しそうな思考回路を必死に落ち着けていると。
「…悪いな。こんな時間にこんなとこにいて」
声が聞こえて視線を向けると、そこにはこちらを向いた2つの人影があった。