傷つけたいほどに憎み、輝く君を思う
俺は仕方なく、あいつの体を固定するために体を抱き寄せた。

「へ…?アサト?なんで?」

目を真ん丸にして、やっとあいつは俺の目を見た。


「ユリ、これから外行こう」


この危機的状況を打破するには、こいつの酔いを覚ますのが先決だ。


「へ??」


「良い場所に連れていってやる。」


「え!まさか…アサトが…私と…?お風呂よりも良い場所に?」


「ああ…」


「私を……どうする気?もしかして?もしかして?きゃーーーーーーー!」


あいつは後ろ髪を触り、がっしりと俺の腕を掴んだ。


「さあ、行こう!!やさしくしてね?」


なんで俺は、もっとましな手段を選べなかったのか。


嫌いなやつと、こんなことになるなんて。

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